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NUCなのにワークステーション向けのIntel NUC「Quartz Canyon」
小型でモニターのVESAマウンターなど設置場所を選ばないNUCにもハイエンドとゲーミングの波が来ており、グラフィックボードを搭載可能なNUCをIntelもリリースしています。
そして2020年8月に発売された新たなIntel NUCはワークステーションとしても使えるスペックを備えており、これまでスペックの問題でNUCを敬遠していた層にも受け入れられるレベルに達しています。
そこで今回はNUCなのにワークステーション向けのIntel NUC「Quartz Canyon」についてご紹介します。
NUCなのにXeon E-2286Mを搭載しWindows Server 2019にも対応
Quartz Canyonはワークステーション向けの構成となっており、サーバーやワークステーションに多く採用されているXeonシリーズのCPUであるE-2286Mが搭載されています。
Xeon E-2286Mはモバイル向けに消費電力を抑えたCPUで8コア・ベースクロック2.6Ghz・ターボブースト4.6GHzとワークステーションとして十分なスペックがあります。またWindows Server 2019に対応しておりサーバーマシンとしても運用可能です。
大型のグラフィックボードは搭載不可
Quartz Canyonは500Wの電源ユニットと2スロット占有するグラフィックボードを増設可能なスペース、補助電源コネクタ8ピン×2本がありますが、全長200mmを超えるグラフィックボードは搭載できないという制限があります。
3連ファンなど大型のグラフィックボードはケース内に収まらないため、シングルファンのコンパクトタイプの中から選ぶことになります。スペック的にもハイエンドGPUは大型のヒートシンクを採用している製品がほとんどのためミドルレンジの製品に限定されるためへービーゲーマーには向いていません。
下位モデルはCore i7-9850H搭載でWindows Server 2019非対応
Quartz Canyonは下位モデルが存在し、CPUがCore i7-9850HになりWindows Server 2019非対応です。Core i7-9850Hは上位モデルのXeon E-2286Mとクロックは同じですが、6コア12スレッドに減らされているためマルチスレッド重視の用途では大きく差が付きます。
しかしゲーミング用途では差がほとんどないためQuartz Canyonをゲームマシンとして購入するなら下位モデルでも十分なスペックです。
グラフィックボード搭載時は室温管理や空冷ファンの騒音に注意
NUCならではのデメリットとして、ケース内の温度が上がりやすく冷却ファンの騒音が大きくなりやすい傾向にあります。
簡易水冷キットなども取り付けできずゲームプレイ時などはCPUファンとGPUファンが全力回転することで他の一般的なゲーミングマシンよりは騒音が大きくなります。また夏場は室温を下げて冷却の手助けをしないと冷却不足でターボブーストが止まってしまう点にも要注意です。
まとめ
これまでNUCにはワークステーションやサーバー向けの性能は期待できませんでしたがQuartz Canyonならゲーミングはもちろん、ワークステーションやサーバーといった幅広い用途に使用できます。
NUCならではの乏しい拡張性や低い冷却性能というデメリットはありますが、設置場所を選ばないハイスペックマシンというメリットは幅広い層に受け入れられるのではないでしょうか。
もしコンパクトな高性能パソコンを探しているならQuartz Canyonを検討してみてはいかがでしょうか。