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あらゆる面で問題だらけの富士通PCサブスクリプション

   

海外メーカー各社がリリースするサブスクリプションPCはゲーミングPCが主であり、一般ユーザー向けはほぼありませんでした。そのような中で国内メーカーである富士通が一般ユーザー向けノートパソコンのサブスクリプションサービスを発表したものの、サービス内容・価格共に多くの問題点があり注目されています。そこで今回は、あらゆる面で問題だらけの富士通PCサブスクリプションについてご紹介します。

富士通PCサブスクリプションはパソコン本体とサポートやパソコン教室がセットになった商品

他社のサブスクリプションサービスはパソコン本体だけの提供に留まっていますが、富士通はサポートの優遇とリモートのパソコン教室をセットにしている点が特徴です。コールセンターへの優先的に繋がる他、オペレーターと各種講座をリモートで教えてもらいながら受講できます。一見これらのサービスは便利なように思えますが、いざトラブルに遭遇した際はハードウェアのチェックも不可欠のため家電量販店やパソコン教室へ持ち込むことになるため役に立たないケースも多々あります。さらにプリンターへの用紙セットなどリモートでは誘導できないこともあり最終的にはパソコン教室や訪問タイプのパソコンサポートの方が便利な上、価格差もほとんどありません。

サブスクリプションではなく実は割賦販売のため解約できない

サブスクリプション方式はユーザーが契約期間を任意に決め、自由なタイミングで返却できることから普及が進んでいます。しかし、富士通の「PCサブスクリプション」は契約形態としては割賦販売であり、ユーザーは分割払いでパソコン本体とサービス使用料を支払います。パソコンの所有権もユーザーにあるため返却はもちろん、返品も出来ないという致命的な問題があります。なお、途中解約の仕組みこそあるものの、解約時点で分割払いの残債を一括で支払う必要がありユーザーには何のメリットもありません。

パソコンのスペックが異常なほどに低い

国内メーカー製のパソコンは多くのソフトウェアがバンドルされている上にメーカー純正の様々なソフトウェアが常駐する関係でメインメモリを多めに消費します。さらにブラウザも最近では多くのメインメモリを必要とするため8GBが最低ラインと言われていますが、富士通PCサブスクリプションではまさかの4GBしかありません。いくらユーザー自ら増設出来るとはいえ、初心者向けサポートを多く望むユーザーへメインメモリの増設を求めることは無理があります。またCPUも10年前のIntel Core i5ノートパソコンよりも性能が低いCeleron 6305であり、フルHDですらないモニターとの組み合わせで苦行と言っても差し支えないスペックに収まっています。

契約期間中の総支払額も異常な高さ

3万円台の中華製激安パソコンにもスペックで大きく負けている富士通PCサブスクリプションですが、月額費用が市場価格よりも高く設定されています。最も安い3年契約でもOfficeなし179,280円、Officeあり197,280円と他社製パソコン+地元のパソコン教室の方が明らかに安い金額です。5年契約ではOfficeなし238,800円、Officeあり268,800円とさらに劣悪であり、あらゆる付加サービスを使いこなしても元が取れそうにありません。極端に安くしてしまうと商品を卸している家電量販店との関係が悪くなるとはいえ、市場価格・価値を無視した価格設定と判断されてもおかしくありません。

まとめ

パソコンのサブスクリプションサービスを海外メーカーが安価な価格設定で展開する中で、国内メーカーである富士通が高価格・低品質に留まってしまったのは非常に残念です。近年はパソコンに疎い初心者や高齢者をターゲットにしたサービスや高額商品が登場しており、富士通PCサブスクリプションもその内容や名称の紛らわしさから同様と考えるのが自然です。もしサブスクリプション方式のパソコンを探すなら、企業ブランドだけを信じずに、サービス内容と価値に注意して契約することをおすすめします。

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