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Windows11のストレージ技術「DirectStorage」の効能

   

Windows11が正式リリースされてから時間がたち、Windows10から移行するかどうかで悩んでいるPCゲーマーが多い印象です。

実は私もWindows10から移行する理由を見いだせずに、やや足踏みの時間がありました。しかし、現在はWindows11環境を別に構築してWindows10と並行利用しています。

徐々にWindows11のことを知るにつれて、「実はかなりゲーマー向きなOSなのではないか」と感じるようになりました。その理由のひとつがWindows11のストレージ強化機能である「DirectStorage」の存在です。

まずはWin11のゲーム向き機能をおさらい

Windows11には、ゲームを最適化する機能として以下4つが用意されています。

Auto HDR

DirextX 11以降で制作されたSDR(スタンダード・ダイナミック・レンジ)対応のゲームで動作し、HDR対応のディスプレイ自動対応する機能ですね。簡単に言えば「色鮮やかさ」を向上させる機能です。

Direct Storage

今回紹介する機能で、NVMe SSD使用時にゲームのロード時間を大幅に短縮する機能ためのです。

DirectX 12 Ultimate

RTX20世代以降のGPUのみ対応するグラフィックスプラットフォームです。レイトレーシングやメッシュシェーダー、可変レートシェーディングなどの最新描画技術をサポートします。

Xbox Game Pass for PC

XboxのタイトルをPCでも遊ぶことが出来るサブスクサービスです。月額900円未満で有名タイトルが遊び放題ですから、かなりお得ですね。

Win11のゲーム向け機能の目玉「Direct Storage」

上記4つの中で個人的に最も注目しているのが、Direct Storageです。

Direct Storageは、CPUの処理を中断することなくストレージからGPUへのデータロードを進めます。このことで、レンダリング速度が大幅に向上するという機能です。

ゲーム用途では、高画質化や大容量化の影響からストレージまわりのIO(データ入出力)がボトルネックになりがちという問題を抱えていました。

しかし、Windows11とNVMe SSDを組み合わせることで、CPU負荷を20~40%も軽減し、ゲームデータのロード速度が飛躍的に向上するとしています。

Direct Storageは直訳すると「直接的なストレージ」となりますが、GPUに対して直接ゲームデータを渡すことで高速化をはかる技術、と考えて良いでしょうね。

ちなみにMicrosoft社では、Direct Storageの改良にも取り組んでいます。リリース当初のDirect Storageは、圧縮されたゲームデータを「CPUで解凍→GPUへ引き渡し」というプロセスで処理していました。

この圧縮データの解凍作業をGPUに任せることで、さらにCPUの負荷が軽減される予定とのことです。

Direct Storage対応タイトルは2023年予定?

2022年時点では、Direct Storageに本格対応したゲームタイトルがまだありません。

しかし、現時点でもDirect Storageを使用することで、CPUの負荷を大きく下げることは可能です。もちろん、フレームレートなどを落とすことなく。

Windows10環境とWindows11(+NVMe SSD)で比較すると、フレームレートは変わることなくCPU使用率だけが落ちるため、実質的にPCのリソースが増えることにつながります。

また、夏の電気代や発熱対策としても有効ですね。一般的なPCでのゲームプレイの場合、Direct Storageを使用するために特別な設定は不要です。

あまり表に出ない技術ですが、ゲーム以外にも応用が利きそうですし、効果は確実にありそうですね。

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