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2020年末に完全終了するAdobe FlashとパッチKB4577586
数々の脆弱性が指摘され、セキュリティ上の問題からiOSでは一度もサポートされなかったAdobe Flashですが2020年12月31日に公式のサポートが終了します。
既にAdobe Flashをサポートしないブラウザが一般的になっていますが、古いまま更新が止まった企業サイトにはAdobe Flashがふんだんに使用されているものも多くあり、このままでは誰にも閲覧されなくなる恐れもあります。
しかしパソコン側だけはAdobe Flash Playerの自動削除やサポート終了の通知表示などが着々と進んでおり、MicrosoftもAdobe Flash PlayerをOSから排除するパッチを提供開始しています。
そこで今回は2020年末に完全終了するAdobe FlashとパッチKB4577586について
10月26日に公開されたKB4577586はAdobe Flash Playerを削除、拒絶する
KB4577586は2021年以降に予定されているAdobe Flash Playerが排除されたWindowsをテストする目的で先行公開されています。
ダウンロードは「Windows Updateカタログ」サイトからの手動ダウンロードとなっていますが、将来的には通常の定期アップデートとして配信される予定です。KB4577586はAdobe Flash Playerを削除しAdobe Flash Playerの再インストールをブロックする役割を担っています。
KB4577586はアンインストール不可
Windows向けのパッチは個別にアンインストール可能ですが、KB4577586に限っては一度適応するとアンインストール出来ません。
パッチ適応前に戻すには「システムの復元」かOSの再インストールしか方法がなく、非常に強力なパッチとなっています。確実に今後Adobe Flash Playerを一切使用しないことが明白でない限り、一般ユーザーのパッチ適応はおすすめできません。
2020年1月にブラウザ上でAdobe Flash が表示できなくなる
現行で最新のWindows10にインストールされているChromium版Microsoft Edgeでは1月のアップデートでAdobe Flash Playerが削除されます。
さらにChromium版ではない旧バージョンのMicrosoft EdgeやIE11でも標準設定でAdobe Flashが無効になります。その後にKB4577586が全てのWindows10パソコンへ向けて配信され、Adobe Flash Playerが完全に終了します。
ローカル環境ではFlash Player projectorで単独再生が可能
サポート終了後もAdobe Flash Player用のファイル形式であるSWFファイルをローカル上で再生することは可能です。
Adobeはサイト上で「Flash Player projector」というソフトウェアを無償公開しており、Flash Player projectorのアイコンへSWFファイルをドラッグ＆ドロップすれば再生されます。
どうしても残しておきたいSWFファイルやネット上のFlashがあるなら公開終了する前にFlash Player projectorを入手しておきましょう。
まとめ
一時期は世界を席巻したAdobe Flashでしたが、ついにその歴史も2020年を持って終わりを迎えます。しかしWEB上には多くのAdobe Flash作品やゲームが残っており、KB4577586が配信・適応され完全に見られなくなる前に見返したり、ローカルで再生可能な環境を整えておくことをおすすめします。
