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あらゆる状況からファイルを守る「ファイル履歴」機能

   

操作を誤ってファイルを削除・上書きすることやランサムウェアによるデータ消失など、日頃のバックアップで備えなければならないトラブルは多岐にわたります。

しかしバックアップの頻度が低ければバックアップしていなかった空白期間に作成したデータは二度と戻りません。しかし、MacOSにTimeMachineがあるようにWindows10にもリアルタイムでバックアップとファイルの変更履歴を管理する機能が搭載されています。

そこで今回はあらゆる状況からファイルを守る「ファイル履歴」機能についてご紹介します。

ファイル履歴はWindows版TimeMachine

ファイルが上書きや削除といった変更が実行される前の状態を保存し、必要に応じて自由に取り出せるファイル履歴機能はWindows版TimeMachineと言えます。

OS標準の機能でありながら、バックアップする時間間隔とバックアップデータを保持する期間を細かく調整できます。バックアップソフトウェアを導入していないならデータ保持期間を無制限に設定するとバックアップ先のドライブに空き容量がなくなるまで自動的にバックアップ可能です。

ファイル履歴機能を使うにはディレクトリの指定と保存先のドライブ指定が必須

ファイル履歴機能では主要なユーザーフォルダが規定で登録されており、ユーザーは保存先のドライブを指定すると設定が完了します。

もしユーザーフォルダ以外のディレクトリに対してファイル履歴機能を有効化したい際は手動で追加も可能です。保存先はCドライブが指定できないため、外付けHDDやNASの共有フォルダにドライブレターを付けてマウントする必要があります。

もちろん接続が切れるとファイル履歴機能は働かないため、常時接続しておくことになります。

モバイルパソコンでも仮想HDDを作成すれば単独でファイル履歴機能が使える

ファイル履歴は非常に便利な機能ですが、バックアップ先の保存媒体を別途準備しなければならい点はモバイルユーザーにとってはデメリットです。

外付けドライブはかさばる上に電力消費も増えるため荷物が増えるだけでなくバッテリー駆動時間にも悪影響になりかねません。しかしCドライブに十分な空き容量があれば容易に解決することが可能です。

それはWindowsでサポートされている仮想HDDを作成し、バックアップ先に指定することです。仮想HDDはCドライブ内にひとつのファイルとして存在しますが、別のドライブとして認識させることができるため外付けのHDDと同じように扱えるます。

なお仮想HDDは容量も自由に設定できるためCドライブの空き状態に合わせてユーザーが調整できます。

ファイルのプロパティと設定アプリから失われたデータを復元可能

ファイル履歴でバックアップしたデータは、ファイルのプロパティ画面上にある「以前のバージョン」もしくは「設定アプリ→更新とセキュリティ→バックアップ→その他のオプション」から復元可能です。

バックアップした日時で指定して復元できるため、ファイルを操作した時期が分かっているならその時点のユーザーフォルダを丸ごと復元できます。もしバックアップ設定で有効期限を指定している際は、指定した期間外のデータは自動的に削除されています。

まとめ

ファイル履歴はあらゆる状況からファイルを守ってくれる非常に強力な機能ですが、直感的に操作ができないためあまり普及していません。

しかしバックアップソフトウェアを購入する必要がなく、使いこなすことが出来れば非常に強力な機能であることは疑いようがありません。もし過去にファイル消失や誤操作で失敗してしまった経験があるなら活用してみることをおすすめします。

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