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Windows10で複雑になったシャットダウンの種類

   

パソコンを使わないときには通常シャットダウンしますが、様々な機能が追加されハードウェアと連携する機能が豊富なWindows10には複数のシャットダウン状態が存在します。

それぞれメリット・デメリットがあるものの、一般的な使い方をする上ではほとんど問題になりません。しかしリモートワークの導入などでWake On Lanを使ってシャットダウン状態から復帰させる場合には内容を理解し、最適なシャットダウン方法を選ぶことが必要です。そこで、Windows10で複雑になったシャットダウンの種類についてご紹介します。

電源の状態はS0からS5のSステートで区分される

電源が入っている時はS0、休止状態はS4、完全シャットダウンはS5のSステートで区分されています。それぞれハードウェアとソフトウェアの状態に違いがあり、Wake On Lanを使用する際はこの区分を知り、あらかじめ設定を済ませておく必要があります。

Windows7以前はSステートを知るだけで十分でしたが、様々な機能を持つWindows10では同じSステートであってもパソコンの挙動が異なり、より複雑になりました。

ハイブリッドシャットダウンはシャットダウンなのにS4

従来シャットダウンはS5でしたが、Windows10では起動を高速化するためにハイブリッドシャットダウンが標準設定で有効になっており、S4ステートになります。

これはカーネルなどOSの一部を休止状態にしているためであり、低スペックなパソコンでは起動時間の短縮が見込めます。一方、ハイブリッドシャットダウンではない従来のシャットダウンは完全シャットダウンと呼ばれるようになり、Sステートも異なるようになりました。

ハイブリッドシャットダウンはWake On Lanで起動できない

一般的な休止状態のS4ステートはWake On Lan機能で起動させることが可能ですが、同じS4のハイブリッドシャットダウンはWake On Lan機能が使えません。

これはハイブリッドシャットダウン使用時にOS側がWake On Lanを無効にするためであり、SステートやWake On Lanの仕様を詳しく知らないユーザーにとっては大きな障害です。

ハイブリッドシャットダウンはメジャーバージョンアップする度に何度も有効化されてしまう

Wake On Lanだけでなく、様々なトラブルの元になるハイブリッドシャットダウンは「コントロールパネル→電源パネル→電源ボタンの動作を選択する→高速スタートアップを有効にする」のチェックボックスを外すことで無効化できます。

しかし無効化後もメジャーバージョンアップなどアップデートを適応すると設定が初期化され、再度有効化されてしまいます。

Windows10で登場したモダンスタンバイでSステートはより複雑に

モダンスタンバイはスリープ状態でもスマホの用にバックグラウンド動作する状態です。これまでスリープはS3でしたが、モダンスタンバイ機能が有効なパソコンではS0xになります。

当然S3ステートから復帰させるWake On Lanは動作せず、Wake On Lanを確実に使用するならモダンスタンバイ状態にならないように注意が必要です。

但しモダンスタンバイが有効かどうかパソコン購入段階で知ることは難しく、実機でコマンドプロンプト上で「powercfg /a」を実行し確認するしかありません。さらに有効化や無効化の方法も公開されておらず、意図的に使いたい場合も避けたい場合も厄介な存在です。

まとめ

多くの機能を持つWindows10ですが、ひとつのOSでこれまでのデスクトップスタイルとタブレットスタイルをカバーする中で機能がより複雑化していると言えます。

昔ながらの使い方だけで十分なユーザーや企業ユーザーにとっては無用どころかトラブルの温床となってしまうこともありますが、正しく理解することが機能を使いこなす早道ではないでしょうか。

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