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CPUヒートスプレッダの反りは何が問題でどう改善できるのか
Intelの第12世代CPUの発売とほぼ同時に話題となった「CPUの反り問題」。今はほぼ終息していますが、それでもCPUの反りに関する話はたまに見かけますね。
ただし、サードパーティー製ではあるものの最近では対策パーツが出回っています。そこで、いまさらながらCPUの反り問題について原因と対策をまとめてみました。
第12世代Intel製CPUで起こる「CPUヒートスプレッダの反り」
第12世代Intel製CPU「Alder Lake」では、LGA1700の固定器具の圧力が強く、CPUを圧迫するためにCPUのヒートスプレッダが反ってしまうとの報告がありました。
CPUヒートスプレッダが反るとCPUクーラーとの密着が不十分になりますよね。これが熱伝導性の低下を引き起こし、不具合や故障のもとになるリスクに発展します。
もともとは海外の著名なパーツ関連サイトでとりあげられ、日本でも瞬く間に情報が広がりました。Yotubeでも多数の検証動画が挙げらているので、興味がある方は検索してみてください。
ヒートスプレッダが反る原因
さて、CPUヒートスプレッダが反る原因ですが、以下3点だと言われています。
・LGA1700の固定器具の圧力と範囲が不適切(レバーが硬すぎるなど)
・マルチコア化の影響からCPUの形状が長方形になり、バランスが崩れた
・マルチコア化についていくためのCPUクーラーがサイドフローかつ大型になり、荷重が増えた
ただまあ、個人的には細かい部分の設計強度や製造過程のアラが出ているような気がします。どちらにせよ、ユーザー側では対処が難しいわけです。
個人で補強パーツを作っている方もいますが、大半のユーザーはそれだけの技術を持ち合わせていませんよね。
ごく簡単な対策としては「CPUクーラーを小型・軽量のものに変える」というものがありますが、そもそも冷却能力が不足する環境では満足に動かせませんし。精神衛生にも良くありません。
ということで、サードパーティー製のパーツを使った対策がおすすめです。
CPUクーラーの反りを防止するアルミ製ソケットフレーム
CPUヒートスプレッダ付近の反りを防止するためには、ソケットのふち部分(ソケットフレーム)を補強して押さえてあげれば良いのですが、個人でこうした金型を作成するのは難しいですよね。
そこでビッツパワーというメーカーが販売している「Enhance Bracket for Intel LGA1700 Socket」の活用がおすすめです。
日本ではオリオスペックなどで販売されていて、価格は2000円程度。LGA1700専用のソケットフレームで、CPUヒートスプレッダの反りを改善し、ヒートシンクとの密着度を高めるためのアイテムです。
アルミ製でT20ドライバが付属しており、純正のソケットILMと入れ替える形で装着します。純正品よりもフチ部分が幅広く、CPUを固定する領域が広いので、確かにこれは反りを防止してくれそうです。
こういったアイテムがサードパーティーから出ることは珍しいので、今後もLGA1700を使うならば1つ買っておいてもよいかもしれません。
ただし、ソケットILMを入れ替えた時点でマザーボードは保証対象外になります。このあたりは自己責任ですね。