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スペック次第で性能が変わるWindowsのクリップボード

   

クリップボードとは「コピー」の操作で一時的にデータを格納し、「貼り付け」の操作でデータを出力する役割があります。このコピーと貼り付けはMicrosoft Officeだけでなく画像編集など様々なソフトウェアで行う基本的な操作ですが、クリップボードに格納可能なデータ量はWindows OS上で上限が存在しません。しかし、パソコンのスペック次第では格納できないデータもありコピーが必要なものに合わせてスペックを上げるしかないケースもあります。そこで今回は、スペック次第で性能が変わるWindowsのクリップボードについてご紹介します。

メインメモリ次第でクリップボードの容量も変化する

クリップボードで格納可能なデータ量はメインメモリに依存しており、メインメモリが多いほどクリップボードの容量も増えます。最近では64bit版Windowsが一般的なので4GBを超えるメインメモリを扱いやすくなりましたが、格安パソコンはメインメモリがマザーボードにはんだ付けされたオンボードが主流で増設できない製品も多く流通しています。そのようなパソコンでは大きなデータをクリップボードに格納できず、こまめに分割して格納するか別な編集方法を模索するしかありません。

一部のソフトウェアではクリップボードに格納しない「コピー」が存在する

多くの場合、メインメモリを消費してクリップボード内にコピーされたデータを一時的に格納しますが、例外も存在します。それは遅延レンダリングと呼ばれる方法で、貼り付け実行時に始めてデータをソフトウェア間でやり取りするというものです。コピーされるデータが複雑でデータ量が多いソフトウェアに多く採用されており、普段ユーザーが意識することはありません。この遅延レンダリングはメインメモリに依存せず、大きなデータの貼り付けが可能な一方でデメリットもあり、貼り付けの操作が30秒以上かかってしまうと失敗します。多くの場合、データが大きすぎて貼り付け時のデータ読み取りと複製に30秒以上もかかることは希ですが高解像度の画像編集や巨大なExcelワークシートでも十分起こりうるトラブルのひとつです。また遅延レンダリングはコピー元のソフトウェアが終了すると貼り付けが出来ないというデメリットも抱えています。

遅延レンダリングの失敗を克服は難しい

遅延レンダリングが失敗するほど大容量のデータを扱うには、こまめに分割してコピーするかパソコンの基本性能を上げるしかありません。具体的にはCPUの演算能力、仮想メモリの使用量を減らし全体の処理速度を上げるメインメモリの大容量化、データの読み書きを高速化するストレージ性能の向上とほぼ全面的なスペックアップが必要となり、実質的にパソコン本体の買い換えとなります。ゲーミングパソコンならマザーボードの仕様内で各パーツをアップグレードし改善できますがノートパソコンや省スペースタイプのデスクトップパソコンでは絶望的です。

まとめ

普段意識することはないクリップボードの容量ですが、編集を重ねてデータが肥大化し、ある日突然コピーできず支障が出るというケースが多いようです。遅延レンダリングでなければ少額で済むメインメモリ増設という回避方法もありますが、万が一遅延レンダリングに失敗するケースだった際はパソコンの買い換えを検討しなければなりません。もしコピーと貼り付けに失敗した際はパソコンのスペックを確認し、作業内容に合った性能のパソコンを選び直すことをおすすめします。

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