どすらぼ

ドスパラのおすすめパソコンを本気で評価

*

※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

そもそもDOS/Vって何?よくわからないPC用語

   

「DOS/V」って何の略称であるか知っていますか?PC関連のニュースでよく出てくるワードですよね。

2023年に休刊となってしまいましたが、有名PC雑誌の「DOS/Vパワーレポート」などでも知られた言葉です。

実は私もこの言葉の語源をよく知りませんでした。良い機会だと思いますのでリサーチした結果をシェアします。

そもそもDOS/Vは「規格名」

「DOS/V」は、1990年代初頭に日本で普及したパーソナルコンピュータの規格の一つで、特に日本独自の市場環境に合わせて開発されたものです。

「DOS/V」という名称ですが、「Disk Operating System/Virtual mode」の略です。「DOS」は、IBMやマイクロソフトが開発した「MS-DOS」というオペレーティングシステムを指し、「V」はIBMのPS/55シリーズなどで用いられていた「VGA(Video Graphics Array)」モニタとの互換性を意味しています。

つまり、MS-DOSをベースとしながらビジュアライズ機能に対応したPCが「DOS/V」というわけですね。

しかし、Windows95が登場したころにはMS-DOSもほぼ消滅しており、現在のPCゲーマーでこの語源を知る人はほとんどいません。

おそらく知っているのはMS-DOSやPC98シリーズを触っていた50代後半から60代の方々ではないでしょうか。40代でもWindows世代なので、MS-DOSを常用していた方はほとんどいないはずです。

DOS/Vの歴史

1980年代後半、日本のパーソナルコンピュータ市場は、NECのPC-9800シリーズが主流であり、独自のハードウェアとOS(PC-98 DOS)が使われていました。

この環境では、欧米のソフトウェアが直接動作しないことが多く、日本独自の技術基準が確立されていました。つまり、ややガラパゴスだったのです。

1990年、IBMはPS/55という新しいパーソナルコンピュータを日本市場に導入しました。このコンピュータは、IBMのPC/AT互換機であり、西洋のコンピュータ市場で主流となっていたスタンダードアーキテクチャを採用していました。

しかし、日本市場の要求に応えるために、IBMの日本法人(日本アイビーエム)は「DOS/V」という新しいオペレーティングシステムを開発しました。

このOSは、MS-DOSをベースにしながらも、日本語表示や入力をサポートするための機能を追加した画期的なものでした。

「DOS/V」の最大の特徴は、従来のPC-9800シリーズと異なり、標準のVGAモニタを使用して日本語を表示できることです。

日本独自のディスプレイアダプタを必要とせず、より低コストでパーソナルコンピュータが実現できるようになったと言われています。つまりモジュール化が進んで安くなったわけですね。

この出来事は日本のPC市場に大きな影響を与え、西洋製ソフトウェアの導入を容易にしました。また、PC-9800シリーズとの競争において、PC/AT互換機の地位を確立するきっかけとなったのです。

総じて、「DOS/V」は日本のパーソナルコンピュータ市場における重要な転換点であり、西洋のPC技術と日本独自のニーズを融合させた画期的なプロダクトだとされています。

「DOS/V」は死後か?

まあ、結論を言えば死後ですね。ここまでの内容からもわかるように、DOS/Vが示すものは、今や当たり前のことです。Windowsマシンは確かにDOS/V機ですが、わざわざDOS/Vと呼ぶ必要性は低いですし。

そもそも日本アイビーエムが作った規格なわけで、より汎用的な規格としては「PC/AT互換機」のほうが適しています。(こちらもほぼ使いませんが)

80年代に勃興したPCブームの中で、日本独自の仕様とグローバルな仕様の結合点として生まれたのがDOS/Vなのだと思います。

 - ブログ