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大容量NASを8000円で自作?海外大学生のDIYテクニック
プレイ動画やゲームデータの保管にNASを活用している方、結構いますよね。
NASはだいたい2TBで1.5~3万円が相場です。また、容量に比例して価格も上がっていきます。
もしこのNASを格安で自作できるとしたら…。今回は海外の大学生がたった8000円で大容量NASを構築したお話を紹介します。
海外サイトInstructablesに投稿された自作のNAS
海外のDIYサイト「Instructables」で、自作のNAS制作過程を事細かに報じた投稿が話題になりました。
投稿したのは香港の大学生トビー・チュイ氏。チュイ氏はもともと、学生向けの無制限クラウドストレージを使用していたようですが、クラウドストレージが容量制限を開始したため、自作の環境にデータを移行し始めたとのこと。
また、当初はNUCや外付けHDDにデータを保管していたそうですが、容量の問題から自作のNASを構築することになったようです。
チュイ氏が自作したのは、厳密にいえば「ラズペリーパイで制御したNAS的なストレージ」ですね。
また、チュイさんは、以下4つの目標を掲げてNASを自作したそうです。
- 100Mbps の上り/下り速度で 1 ~ 2 人用の 1080p ビデオを再生できること
- 特定のメーカーに依存しない構成
- 互換性が高く、世界中のどこでも購入できる部品で構築する
- できるだけ低コストに、かつコスパを追求
製作にかかった費用は60ドル(約8000円)で、3Dプリンターを駆使しながら完全オリジナルなNASを完成させています。
詳細は、チュイ氏の投稿を見ていただきたいのですが、制作は下記のようなステップで進められたようです。
ステップ1:3Dモデルの準備
ステップ2:3Dプリントで以下のパーツをプリント
- NASの支持脚
- 電源調整PCBのマウント
- SATA – USB アダプター用のマウント
- NAS本体の筐体
- NAS のフロントパネル
- ハードディスクトレイ
- NASの背面のダストカバー(ファンマウントを含む)
ステップ3:PCB(プリント基板)の注文と組み立て
ステップ4:SATA – USB アダプターの分解と組み立て
ステップ5:ハードディスクトレイの組み立て
ステップ6:アダプターボードや電源調整ボードの接続など
ステップ7:ArozOSのインストール
チュイ氏の自作NASは複数のブラウザに対応するため、独自OS「ArozOS」をインストールしています。OSをインストール後は、HDDを装着してOSにマウントして制作完了です。
詳細な制作過程はこちらにアップされています。OSまで自前とは、本当に恐れ入りました。
https://www.instructables.com/DIY-Raspberry-Orange-Pi-NAS-That-Really-Looks-Like/
日本でもNASは自作できるか?
ここまでハイクオリティな自作は難しいですね。日本でも結構NASを自作する方がいますが、大抵は
・ラズペリーパイベースで複数のHDDを制御する
・古い自作PCにHDDを何台もマウントして構築する
のどちらかで実現していると思います。ちなみにNAS用のOSとしては、LinuxベースでかつWebから設定ができる「Open Media Vault」が有名ですね。
NASは「HDDを制御するコントローラーの部分」「HDD本体」で構成されるので、前者を構築できれば誰でも自作NASを手に入れることができます。
CeleronやAthlonなどのエントリークラスのCPUを積んだPCであっても、NASの制御部分としては十分な性能です。もし自宅に不要な古いPCが転がっているならば、NASとして有効活用してみてはいかがでしょうか。