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ディスプレイポートのDisplay Stream Compression(DSC)とは
ゲーミンググラフィックボードやワークステーションマシンで一般的になったディスプレイポートは帯域が広くバージョン1.3からは8K解像度にも対応しています。
またゲーミング用途なら必須の高リフレッシュレート表示も可能になっており、現行で最新の1.4はDisplay Stream Compression採用で4K・5K・8K解像度のリフレッシュレートも向上し対応モニターもリリースされています。
そこで今回はディスプレイポートのDisplay Stream Compression(DSC)についてご紹介します。
Display Stream Compression(DSC)はモニター画像の圧縮伝送技術
帯域幅が広いディスプレイポートですが、4K解像度以上の高リフレッシュレートを実現するには現在の帯域幅では足りず映像を圧縮し伝送する必要がありました。
それこそがDSCであり、最大3対1の圧縮比を実現しながら目視では差が分からないほどの品質です。DSCはバージョン1.4で実装されており、1.3で未対応だったリフレッシュレートには全てDSCにより表示可能になりました。
DSCは4K 144Hz、5K 120Hz、8K 60Hz表示時に使用される
現行のディスプレイポート1.4でDSCが必要になるリフレッシュレートは4K 144Hz、5K 120Hz、8K 60Hzの3つであり、対応製品も市販されています。
DSCにより圧縮されててもレスポンスが落ちないように設計されているため延伸はなく、高解像度と高リフレッシュレートを両立したゲームプレイ環境を構築できます。
DSCの後継規格と目されるVDC-M 1.1はVR分野でも活躍できるかもしれない
遅延が少ない高解像度・高リフレッシュレート表示用の圧縮伝送技術はHDMIでも採用される見込みな上、別な圧縮技術も注目されています。
VDC-M1.1も有力視されている技術の一つでDSCの圧縮比3対1を超える4対1から5対1を実現します。一般的なモニター表示だけならDSCでも十分ですが、VR機器ではVR酔い抑制と投入体験向上のため更なる解像度とリフレッシュレートが必要であり、VDC-M1.1のようなより高い圧縮比が求められています。
HDMIより高性能だったディスプレイポートもHDMIがDSC採用で追い抜かれている
DSCはライセンスフリーであり、HDMI2.1でも採用されました。その結果、ディスプレイポート1.4では未対応な8K 120Hz、10K 60Hzという個人利用では目にかからないであろう高解像度・高リフレッシュレート表示に対応しています。
ディスプレイポートも次期バージョンの2.0では帯域幅が増えるため、ある程度HDMI2.1に近づける見込みですが大きく先行されてしまったことに変わりはありません。
まとめ
DSCは高解像度・高リフレッシュレート表示を実現する上で今や必須の存在であり、ディスプレイポートの次期バージョンでは帯域幅拡大だけでなく圧縮伝送技術にも目が離せません。
またDSCによりディスプレイポート、HDMI共に対応解像度とリフレッシュレートが大幅に向上したことで、どちらのインターフェースを採用した製品を選ぶかが重要になっており、今後のインターフェース事情は要注目です。