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意外に奥深い問題~PC故障時の最適解は?
PCが完全に動かなくなるのは10年に1度あるかないかなのですが、いざ完全に故障してしまうと対応に困るものです。
私も過去を振り返ってみると、電源すら入らなくなったというケースはたった2度しかありませんでした。
先日、友人に「完全にPCが壊れたみたいなんだけど、どうすればいいかな」と質問され、回答に困ってしまったので、この機会に対応方法を整理してみます。
「壊れた」のレベルがどの程度かを知る
あまりPCに詳しくない人は、数回フリーズしただけでも「壊れた」と勘違いすることが多いようです。
また、PCゲーマーも全員がPCに詳しいわけではないため、「壊れた」と一言にいっても、人によってレベル感が全く異なります。
私が過去に経験したケースで言えば、
- 単にOSが起動しない
- フリーズが頻発する
- 挙動が不安定
- 高負荷時の動作が安定しない
といったものが多かったですね。大抵の人はこのうちのいずれかで「故障」と判断するようです。しかし、BTOや自作を好む方ならわかると思いますが、これらはいずれも完全に故障していない可能性が高いですよね。
具体的には、
- 単にOSが起動しない→リカバリやOSクリーンインストールストレージの交換で治る可能性が高い
- フリーズが頻発する→リカバリもしくはメモリやマザーボードの交換、電源設定の見直しで対応可能
- 挙動が不安定→リカバリ、もしくはOSクリーンインストール、電源の交換、CPUとGPUの冷却見直しで対応可能
- 高負荷時の動作が安定しない→電源の交換、CPUとGPUの冷却見直し、電源設定の見直しで対応可能
といった具合にどのケースでもしっかり復活させることができます。しかし、これらのいずれにも当てはまらない場合は「故障」と判断せざるを得ないかもしれません。
そしてこの完全なる「故障」の場合、意外と対応が難しいのです。
「買い替え」がベストだが実際はそうもいかない
私の場合、上のどのケースも当てはまらない不具合であれば「買い替えたら?」と提案することが多いです。
例えば「電源が全然入らない」「1時間に一度必ず強制的にシャットダウンする」「電源とメモリを交換して電源設定を見直しても挙動が安定しない」といった場合は、もう不具合の原因を探るコストが買い替えのコストを上回ってしまいます。
なので、あまり細かいことは言わずに「買い替え」をすすめるわけです。しかし、PCの故障で相談を持ち掛けてくるということは、「お金の関係で、できれば買い替えたくない(安く使い続けたい)」わけですよね。
なので、最適解である「買い替え」が選択できないわけです。こういう場合にどうするかですが、私は以下のようにアドバイスしています。
とりあえず動く中古PCを買ってきて重要なデータだけ移す
現代のPCは中古でも十分な性能を持っているものが多いので、ビジネスPCのリース切れなど5万円程度でしっかり動くものをとりあえず購入します。
あとは、可能な限り重要なデータを中古PCに移していき、徐々に環境を復活させるという方法ですね。
重い3Dゲームはできませんが、グラボが詰めそうなものであれば代替品にはなるでしょう。
マザーボード、電源、メモリ、ストレージを全交換する
「切り分けが難しい不具合の大半はマザーボードに起因する」というのが私の持論です。
マザーボードの不具合追及には多大なコストと時間がかかるので、1万円程度の廉価モデルに交換してみると良いでしょう。
同時に、電源やメモリ、ストレージも交換すれば不具合が発生する原因の8割はつぶせます。CPUやGPUが不具合の原因になる可能性はかなり低いので、実は安価で確実な方法です。
すべて廉価モデルでそろえても3万円もかかりません。お金がないならないなりに割り切ってしまうことがポイントですね。