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24時間365日稼働のHDD選び「WDの紫」

   

みなさんはゲーミングPCをどのくらいの時間、稼働させているでしょうか。私は、基本的にメインPCの電源は入れっぱなしです。

最近のPCは24時間365日稼働でも十分長持ちするのですが、HDDを使用している場合は少し気を遣うかもしれません。HDDは起動時間と寿命が比例しやすいパーツですからね。

そこで注目したいのが、長時間稼働を前提としたHDDです。今回紹介するHDD「WDの紫」も、長時間稼働を想定して作られています。

あまり目にしない「WDの紫」とは?

WDの紫とは、ストレージの老舗「ウェスタンデジタル社」が発売しているHDDシリーズの中で、紫色のラベルが張られた製品のことです。

ウェスタンデジタル社のHDDは、用途や特徴によってラベルの色分けがされています。

  • 青:一般PC向け。旧ラベリングでは緑に相当。
  • 黒:ハイパフォーマンスモデル。ゲーミングPCや動画編集用など頻繁かつ大容量な読み書きに対応。
  • 赤:NAS用にカスタマイズされた高耐久モデル。24時間365時間稼働を想定した作りが特徴。
  • 紫:監視カメラ向けモデル。24時間365日稼働を想定し、熱変動や機器の振動への耐久性が高められている。

一般的にはゲーミングPC向けとして黒や赤が選択されると思いますが、紫も非常に有用です。

WDの紫のスペック

WDの紫は、前述のとおり監視カメラのデータ保存に特化したモデル。簡単にスペックを紹介すると、

  • 回転数は7,200rpm
  • キャッシュは256MB
  • 最大転送速度は245MB/s
  • MTBFは150万時間
  • ワークロード率は360TB/年間

となっています。MTBFやワークロード率は高い信頼性が要求される企業向けモデルにおいて頻繁に使われる指標。詳細は割愛しますが、数字が大きいほど信頼性が高いと考えてください。

WDの紫は、ヘリウムを充填していることもあり、耐久性や信頼性はかなりのものです。最大で64台の監視カメラに対応できるとのことですから、小さく頻繁なデータの書き込みにも耐性があるのでしょう。

このWDの紫、監視カメラ用と言いつつも、一般のPCにも問題なく組み込むことができます。ゲーミングPCのデータ用ドライブとしても使えますから、耐久性と信頼性を重視するならば非常におすすめです。

価格は10TBモデルで3万円台前半。単純なHDDとして考えればそれほど安くありませんが、より過酷な環境を想定して作られた企業向けモデルを一般のPCに使用する、というプレミア感があるので私は好きですね。

WDの紫はリード<ライトが特徴

もう少しWDの紫を掘り下げると、性能面では「リードよりもライトのほうが速い」という興味深い結果があります。

WDの赤と比べるとランダムリードの速度はかなり落ちるのですが、ランダムラートの速度は1.5~2倍程度もあり、「書き込み特化」な印象を受けますね。

シーケンシャルライトも赤の2倍ほどあるので、やはりデータ書き込みに特化したモデルという判断は間違っていないようです。

メインストレージがSSDである場合、データ保存用HDDに関しては読み出しの速度が問われることは少ないと思いますので、大容量かつ高耐久、信頼性も高いWDの紫は心強い味方になってくれそうです。

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