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災害やへき地に強い高速衛星通信「Star link」の使い道

   

今はいたるところにWifiが飛んでいますし、4Gや5Gの範囲も十分ですので、あまり「電波」を気にすることがなくなりましたよね。

しかし、キャンプ場や山間部の避暑地などでは、まだまだ電波が弱い場所があります。こうした環境でインターネットを使うための技術として「Star link」があります。

今回はStar linkの特徴やメリットを紹介します。

スペースXによる衛星通信網「Star link」

Star linkは、あのイーロンマスク氏の企業「スペースX」が提供する衛星通信サービスです。名前だけならきいたことがある、という方は少なくないはず。

また、最近ではロシア・ウクライナ戦争での活用も伝えられており「従来のインターネット設備がなくても通信が可能なサービス」と認識されています。

ここで簡単にStar linkの概要を整理しておきましょう。

  • スペースXが設置した低軌道衛星を使ったインターネットサービス
  • 2023年7月時点で4700基以上の衛星が打ち上げられている
  • 日本では2022年10月からサービス提供開始
  • 月額料金はレジデンシャルが6600円、ROAMが9900円で日本国内のほぼすべての土地から高速無線インターネットが使える

月額がかなり高いと感じてしまいますが、一般的なインターネットとは異なり、環境を選ばないことを考えれば割安かもしれません。

ちなみにレジデンシャルとROAMの違いですが、いわゆる固定回線と移動用回線ですね。レジデンシャルは契約した住所でのみ利用可能。これに対してROAMは必要なときに必要な場所で自由に使える契約です。

どちらも通信料の制限はありませんが、使用開始時にはアンテナとWifiルーターの購入が必須です。これらは専用キットとして36600円(ただし期間限定)で販売されておりあり、初期費用はやや高めですね。

2023年現在、ほとんどの光回線が初期費用は無料に近いのが実情ですから、価格だけをみれば固定回線で使う意味はあまりないでしょう。

しかし、非常用回線や僻地や田舎での高速インターネット通信設備という意味では、かなり有用です。日本ではまだまだ光回線用のインフラが整っていない場所がありますし、こうした場所に回線を引くには10万以上のお金がかかります。

また、そもそも光回線が通る予定のないような山間部も多いわけですし、こうした環境で高速インターネットを、容量を気にせず使う手段としては最適かもしれません。

Star linkの実行速度と使い勝手

実行速度は環境によって変化しますが、空がしっかり見えるような環境であれば、以下が目安となります。

5Ghz通信:ダウンロード200Mbps程度、アップロード10~15Mbps程度
2.5Ghz通信:70~100Mbps程度、アップロード10Mbps程度

大手キャリアや光回線と比べても何らそん色がありません。また、衛星通信特有の強みである「低遅延(低レイテンシ)」があるため、実際は速度以上に快適。

知人が車で帰省しながらゲームや仕事をするためにROAMを契約したのですが、約1200kmの移動中、何度かサービスエリアやパーキングエリアで使用したところ、ずっと不便なくインターネットを使えたそうです。

FPSも多少カクつきがでることはあるにせよ普通にプレイできたようですし、動画もサクサク表示されたとのこと。

唯一の泣き所は電源で、スマホよりも電力が必要とされるのでポータブル電源かインバーターがほぼ必須とのこと。

わざわざ山間部でゲームをする方はいないかもしれませんが、光回線が通っていない家屋やスマホの電波状況が悪い地域で、都市部の自宅と同じように通信したい場合には重宝するでしょうね。

私の知人も北東北の郡部に帰省したときは、到着後すぐにアンテナなどを設置し、インターネットを使い倒していたようです。

今後、ROAMの料金がもう少し安くなることがあれば、つかってみたいと思います。レジデンシャルについても、光回線が値上がりするようなら十分に検討の余地はありそうですね。

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