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Excelでオリジナル関数を作ることのできるLAMBDA関数とは
Excelはバージョンアップの度に新たな関数が追加され続けていますが、ユーザーが求める独自の処理を実行するにはマクロなどVBAプログラミングの知識が不可欠です。
更にマクロは習得まである程度のまとまった時間が必要な上に、マクロ付きのExcelファイルは他のユーザーへ渡すときに警戒されるなどセキュリティ上の問題もあります。
そのため、マクロの使用を避け、Excel関数を駆使して非効率な方法を取らざるを得ないこともビジネスシーンでは多々あります。しかし、新たに追加されたLAMBDA関数を使用すると独自の関数をマクロなしで構築し、効率的な処理が可能になります。
そこで今回は、Excelでオリジナル関数を作ることのできるLAMBDA関数についてご紹介します。
LAMBDA関数はパロメーターと計算方法を定義する新しい関数
LAMBDA関数は最大254個のパロメーターと、そのパロメーターを使いどんな処理や計算をするのか定義します。具体的には「= LAMBDA (パロメーター1, パロメーター2, 計算式) (パロメーター1のセル座標, パロメーター1のセル座標)」となり、従来なら複数の関数を用いる処理も一括でこなせてしまいます。
更に豊富なパロメーターを活用しマクロでしか実現できなかった複雑なループ処理も可能になり、修正などメンテナンスも容易です。
数式の「名前の定義」機能を使えば独自関数として更に使いやすくなる
Excelの数式タブには「名前の定義」という機能があり、ユーザーが作成したセル内の処理を独自関数として登録可能です。仮にLAMBDA関数で複数パターンの処理を行う際、処理ごとに関数名を決めて使用すれば混同しにくくデータ処理の全容が把握しやすくなります。
LAMBDA関数の用途が広がる新たなExcel関数も次々にリリースされており、これらも独自関数として名称を付ければ複雑なExcelファイルも整理しやすくなるでしょう。
LAMBDA関数はMicrosoft 365のみで提供
Excelの可能を広げるLAMBDA関数ですが、リリースされたばかりでサブスクリプション式のMicrosoft 365でしか利用出来ません。今後リリース予定のOffice 2021で実装される可能性はありますが、登場したばかりのLAMBDA関数を併用する新たな関数が今後もリリースされる可能性が高く、数年間は実質的にMicrosoft 365専用となる見込みです。
当然、Microsoft 365未契約ユーザーや旧バージョンのOfficeを使用しているユーザーへLAMBDA関数が含まれたExcelファイルを渡した場合、開いても処理がエラーになります。
まとめ
サイボウズOfficeなどExcelの競合製品が徐々にシェアを伸ばしており、Excelも更なる進化を続け対抗しています。しかし、買い切り型ライセンスユーザーは買い換え周期が延長サポート期間の終わる10年と長く、どんなに新しい機能や関数をリリースしても普及して気軽に使えるようになるまで時間が掛かってしまいます。
中でも関連する関数が今後も続々とリリースされる見込みのLAMBDA関数ではその影響も大きくなると思われます。もしマクロ・VBAなどの勉強を始めるならLAMBDA関数で解決できないかチェックし、将来性も考えながら挑戦してみることをおすすめします。