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最適なNTPサーバー選びについて

   

パソコン内の時計は日々、わずかにズレて行くだけでなくマザーボードのバックアップ電池が切れると一気に十数年単位でズレることがあります。

日付や時刻が大きくずれるとWiFi接続やhttps接続によるWEBサイト閲覧が出来なくなる、ローカルファイル検索時に日付検索が狂うなど実用面でトラブルがおきます。

これらの不具合を防ぐ機能として、NTPサーバーと通信して定期的に時刻を補正する機能があります。そこで今回は最適なNTPサーバー設定についてご紹介します。

デフォルトのNTPサーバーはアクセス過多でほとんど利用できない

Windowsの標準設定は「time.windows.com」であり、一定間隔ごとにアクセスすることで時間補正を行います。しかし実際にはアクセスが集中し使えない状況が度々発生しています。

仮にアクセスできても大幅な日付の狂いには対応できないなどNTPサーバーとしての機能を期待できず、マザーボードのバックアップ電池が切れた際には対応できません。

定期的に確実な応答が見込めるNTPサーバーを手動選定は困難

「time.windows.com」が事実上使えないため、解説サイトやパソコン雑誌の多くが他のNTPサーバーを参照させるように推奨しています。

しかし主要な国内NTPサーバーの多くが混雑気味であり、研究目的で解放されている大学等のNTPサーバーに至るまで同様の状況です。

インターネットサービスプロバイダーが契約ユーザー向けに解放しているNTPサーバーが利用できる場合は、第三者向けに一般公開されているよりも高速なためそちらがお勧めです。

オフィスなどNTPアクセスが必要な機器が多い環境ではローカルNTPサーバーが有効

時間管理は各クライアントごとに独立しており、仮にパソコンが10台あればNTPサーバーへのアクセスも10倍になります。オフィスなど一カ所にNTPサーバーへのアクセスを行う機器が集中しているなら、NTPサーバーを独自に立てることで確実に時間補正が可能になります。

NTPサーバーはGPSや電波から逐一時刻データを受信し、ネットワーク経由で配信する方法と、既存のパソコンをサーバー化する方法があります。Windows10も簡単な設定変更でNTPサーバーへ転用可能です。

pool.ntp.orgへ移行すれば安定して時刻補正可能

NTPサーバーへ確実にアクセスする方法として、ランダムなNTPサーバーへ誘導する「pool.ntp.org」が有効です。pool.ntp.orgは登録されたNTPサーバーの集合体であり、一定期間ごとに異なるNTPサーバーへ誘導してくれます。

「time.windows.com」といった単一のNTPサーバーではないためアクセスできる確率が高く、確実に時刻補正が可能です。

まとめ

NTPサーバーを普段意識することは滅多にありませんが、電子証明書や暗号化を多用する現在において時間の狂いは致命的な問題を引き起こすため非常に重要です。

インターネットに繋がるならpool.ntp.org、オフライン環境ならローカルNTPサーバーを立てて確実に時間補正を行える環境を整えておくことがおすすめです。

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