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日本企業として開発し国産を謳うウイルスバスター

   

ソフトウェア業界において国産メーカーは劣勢であり、2000年以降は撤退や吸収合併が相次いでいます。ハードウェア同様にソフトウェアも国内開発かどうかはセキュリティ面や信頼性という意味で重要な判断基準のひとつです。そこで今回は日本企業として開発し国産を謳うウイルスバスターについてご紹介します。

ウイルスバスターの開発元であるトレンドマイクロの本社は日本

トレンドマイクロは台湾で起業した後に本社を日本へ移動し、日本企業として広報を行っています。メーカーパソコンへプリインストールされている他、周辺機器に体験版が付属しているため購入しなくとも存在だけは知っているユーザーも多いのではないでしょうか。

以前は国産ウイルス対策ソフトであると強調していたが現在は削除

トレンドマイクロの主力製品はウイルスバスター関連ソフトウェアであり、WindowsはもちろんMacOSやスマホ用OSもカバーしています。

そして日本国内でプロモーションを行う際は数少ない国産ウイルス対策ソフトウェアである点を強調してきましたが、2010年頃を境に「国産」という表現を止めています。

ウイルスバスターの構成ファイルは中国語で開発され日本語化されている

ソフトウェアは複数のプログラムとライブラリで構成されており、各ファイルにはどの国の言語で開発したかが記録されています。

通常日本国内で開発していれば日本語、もしくはグローバル対応の為にニュートラル言語と記載されているはずですが、ウイルスバスター内のプログラムやライブラリのほとんどは中国語で開発されています。

さらに中国語や英語で開発した上で表記を日本語に合わせるという手法を採用しており、日本で開発されている様子をうかがい知ることはできません。

ハッキングやウイルスの研究機関は国外にある

一時期、国産ウイルス対策ソフトとしてプロモーションを行っていた際は日本国内で開発・研究しているため他社よりも日本国内で発生しているウイルスや攻撃に強いという触れ込みでしたが実際の研究部門は中国へあります。

さらに中国で活動してたトレンドマイクロ自体が2015年に中国企業に買収されており、ますます日本とのつながりが薄くなりました。

不正アクセスやApple APP Storeからの製品削除など最近は致命的な事件が多発

ウイルス対策ソフトウェアにトラブルは付きものですが、ここ数年のトレンドマイクロ製品に関するトラブルは致命的なものが増えています。

2019年5月には開発に使用しているパソコンを不正アクセスで遠隔操作されてデータ流出、2018年9月にはAppleのAPP Storeからウイルスバスターが削除され数ヶ月間再開できかったなどセキュリティソフトウェア企業としての信頼性を著しく欠く事件が起きています。

まとめ

このところ不安材料の多いトレンドマイクロですが開発は国産ベースではなく、中国開発かつ中国のトレンドマイクロは買収されているというのは確かなようです。

HUAWEIのように国際社会からつまはじきになってはいませんが、中国離れが進みつつある日本で今後もトレンドマイクロ製品を安心して使い続けられるかどうか注意が必要です。

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