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SSDはどんどん安くなっている!半導体不足なのになぜ?

   

コロナ禍のころ、半導体不足の影響からPC関連パーツが軒並み値上がりしました。

その後、CPUやグラボの値上がりは続いており、円安を差し引いても数年前より高くなっています。一方で、SSDはどんどん安くなりました。

なぜSSDだけが値下がりしているのでしょうか。今回はSSDの価格下落の理由を整理してみたいと思います。

NANDフラッシュメモリの価格下落

半導体価格が高騰している一方で、SSDなど一部のPC関連パーツの価格が下落している理由は、需要と供給の関係や技術進歩、製品市場の動向によるものです。

特に大きいのが、SSDの主な構成要素であるNANDフラッシュメモリの価格が下落していることですね。NANDフラッシュメモリの価格は、2023年を通じて大幅な下落傾向を示しました。

特に、2023年11月には平均価格が前月比で約29.80%減少し、2.16ドルとなりました。 この価格下落の主な要因として、供給過剰と需要低迷が挙げられます。

半導体メーカー各社が生産調整を行う中でも、供給量が需要を上回る状況が続いており、これが価格の下落を招いています。

また、PC業者が在庫管理に注力し、メモリの仕入れを控える動きも価格下落に拍車をかけています。さらに、一部のメモリ供給企業が低価格競争を展開していることも、価格下落の一因です。

これらの要因が重なり、NANDフラッシュメモリの価格は2023年を通じて下落傾向を示しました。

また、2023年から2024年にかけて半導体メーカーが供給を増やした結果、在庫が積み上がり、価格が下がりました。

PC市場の需要低迷

2020年から2021年にかけて新型コロナウイルスの影響でPC需要が急増しましたが、その後需要が落ち着きました。

これにより、PC関連部品全般の需要が低迷し、SSDを含む一部のパーツが値崩れを起こしています。

特に消費者向けSSDは、需要減少が顕著であり、供給過剰による価格下落が続いています。

技術進歩によるコスト削減

半導体の製造技術が進化し、NANDフラッシュメモリの製造コストが削減されている点も重要です。

具体的には、より多くのデータを格納できる「3D NAND」技術の成熟によって、1チップあたりの容量が増加し、製造コストが低下しています。これにより、SSD全体の価格も下がっています。

特定市場での競争激化

SSD市場では、多くのメーカーが競争を繰り広げており、価格競争が激化しています。

特に、消費者向けSSD市場では、低価格で高性能な製品が求められているため、メーカーは価格を引き下げてでも販売を伸ばそうとしています。この激しい競争が、価格下落の一因となっています。

他の半導体部品とは異なる需給バランス

半導体価格が高騰しているのは、主にGPUやマイクロプロセッサなどの一部の製品がハイエンド市場で需要を維持しているからです。

一方、NANDフラッシュメモリはより広範な用途があり、供給能力が高いため、異なる需給バランスが形成されています。つまり高騰している半導体とは明確に区切られているので、影響を受けていないわけですね。

ストレージが安いことは良いこと

SSDの価格下落は、NANDフラッシュメモリの供給過剰、PC市場の需要低迷、製造コストの削減、そして市場競争の激化によるものです。

半導体全体の価格が高騰している一方で、SSDが属するセグメントでは、需給バランスや技術進化の影響が強く働いているため、価格下落の動向が生じています。

特にNVMe SSDの下落が顕著で、これは我々PCゲーマーにとっては非常に嬉しいですね。容量と価格、パフォーマンスを総合すると、SATA SSDを使う理由があまりなくなっています。

ストレージの高速化は地味にパフォーマンスに影響しますから、さくっと買い替えてしまっても良いでしょうね。

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