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CPUクーラーのチェックポイント 2019年版
CPUのTDPが増えていると同時にCPUクーラーの重要さも増しています。では、CPUクーラーを選ぶときには、どういった点をチェックすべきなのでしょうか。最新の動向を踏まえて解説します。
ヒートパイプとヒートシンク
CPUクーラーで最も重要な部分といえば、ヒートパイプとヒートシンクでしょう。CPUからの熱をスムーズに吸い上げ、効率的に放出するにはこの2つの構造が重要になってきます。
ヒートパイプでは、中身の作動液が熱で気化し、その後に冷却されて液化するというサイクルを繰り返します。このサイクルによってCPUから熱を移動させ、冷却しているわけです。したがって、ヒートパイプが太く、本数も多いほうが冷却効率は高くなっていきます。
これに対して、ヒートシンクは、ヒートパイプから移動した熱を放出する部分です。背が高くフィンが細かい構造であるほど、冷却能力が高くなります。
対応TDPとファンの仕様
CPUクーラーは、対応できるTDPの上限が定められていることがあります。特にハイエンドCPU向けのCPUクーラーは、「TDP105~120W」といった表記が多いでしょう。
これは、現状のハイエンドCPUのTDPに合わせている状態です。実際には、何か機械的な制御でTDPを計測しているわけではありませんが、念のため対応TDPが高めのCPUクーラーを選ぶべきと言えます。
また、大半のCPUクーラーには冷却用のファンが必要です。このファンの仕様も注視しておきましょう。直径が大きいものほど回転数あたりの風量が多くなり、静音と冷却性能を両立しやすいのです。
最近発売されたモデルの中では、Thermalright社の「Silver Arrow IB-E Extreme Rev.B」が注目ですね。対応TDPは、なんと320Wだそうです。
14センチファンを2基搭載していて、ヒートシンクも2重構造。ヒートパイプは総計16本。現状では最強クラスの空冷CPUクーラーといえるでしょう。
トップフローorサイドフロー
サイドフロー方式は、ケース内部のエアフローを促進させつつ、CPUを効率的に冷却する仕組み。
一方、トップフロー方式は、CPUに上から空気を吹き付ける方式で、周辺にあるチップセットやメモリも同時に冷やすことができます。一概にどちらが優れているとは言い難いのですが、小型PCならばトップフロー型が適しているかもしれません。
取り付けやすさ
ピンをおすだけで取り付けられる「プッシュピン方式」が最も楽ですが、固定する力が弱いことがあります。
一方、手間がかかるものの、抜群の安定感を持つのが「バックプレート方式」です。マザーボードの裏側に金具を設置し、CPUクーラーと金具でマザーボードを挟み込むように固定します。
初心者のうちは取り付けが簡単なプッシュピン方式を、その後、PCに慣れたころにバックプレート方式に移行するというのも良いでしょう。
CPUクーラーは、一度購入したら使いまわす可能性が高くなるため、実はお金をかけやすいパーツでもあります。CPUやマザーボードの世代交代後も流用できる可能性が高いため、慎重に選んでみてください。