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Windows10のVPNサーバー機能
テレワークなど企業はもちろん個人ユーザーにもリモート接続の需要は高まっている一方でVPN対応機器へ入れ替えは高額になりがちです。
しかしWindows10にはVPNサーバー機能があるため、条件付きながら既存のルーターや無料サービスを駆使してVPN接続によるリモートデスクトップ接続環境を構築することは可能です。そこで今回はWindows10のVPNサーバー機能についてご紹介します。
Windows10 Home、Pro共にVPNサーバーは標準機能として実装済み
Windows OSは以前からVPNサーバー機能があり、Windows10でもHome・Pro共に設定さえ済ませればVPNサーバーとして稼働します。
その上で外部からの接続を受け入れるための環境を構築する必要はありますが、インターネットが繋がっていれば基本的にはルーターなどネットワーク機材を買い換えは不要です。なおVPN接続方式はセキュリティの高いL2TP/IPsecが使用でき、接続するクライアントもAndroidやiOSが利用できます。
リモートデスクトップ接続はProしか使えないがサードパーティーのリモートデスクトップ接続はHomeでも可能
ファイルだけのやり取りであれば共有フォルダを作るだけですが、リモートでパソコンを操作するにはリモートデスクトップ用のソフトウェアが不可欠です。
Windows10 ProにはMicrosoft純正のリモートデスクトップ機能があり、操作する機器にあせて解像度の自動調整など使いやすさが特徴です。
Windows10 Homeでもサードパーティーが提供する無料・有償のリモートデスクトップソフトウェアを使用可能ですが、映像の鮮明さや使用感は劣ります。
IP関係の知識と設定が必要
VPNサーバーとしてインターネットから接続を受け付けるにはインターネットと繋がっているグローバルIPをその都度確認するか、ドメイン取得・グローバルIPを固定するオプション契約など様々な方法があります。
ドメイン取得は無料でも可能なため、定期的に変わるグローバルIPをチェックするよりもおすすめです。無料でドメインを取得できるルーターもあり、自分が使っているルーターについて詳しく調べると意外な発見があるかもしれません。
他にはルーター側へインターネットからの接続をVPNサーバーであるWindows10へ経由させる設定が必要です。一般的なルーターであれば設定は可能ですが、IPについて正しい知識が必要なため事前に調べておきましょう。
既存のルーターを活用して安価にVPNを構築できるため個人用やテスト導入におすすめ
VPNサーバー機能があるルーターは高価な製品が多く、L2TP/IPsecが利用可能なルーターはさらに高価です。その点、Windows10をVPNサーバーにすれば大幅なコスト節約になります。
もちろんWake On Lanを設定しない限り、常時パソコンの電源を入れておくことになりますが待機状態の電力消費量は一日数十円単位なので無視できる維持コストと言えます。
設定はやや複雑ですが、Windows10をVPNサーバーにすればコストをかけずにVPN環境が構築できVPNを活用する上で役立つ知識も身につくためこれからVPNを始めたい多くのユーザーに向いています。
まとめ
コストをかけずに本格的なL2TP/IPsec接続のVPN環境が構築できるWindows10はネットワーク初心者やVPN未経験者が取り組むには最適です。
しかしIP制御をVPNサーバー機能がないルーターで行うと、外部と繋がるVPNサーバーを複数台設置できないため注意しましょう。
もし複数台のパソコンを同時にVPN接続でリモート操作を行う必要がある場合はWindows10のVPNサーバー機能でテストを行い、問題点を洗い出した後にネットワーク機材の購入検討をすることでスムーズに無駄がないリモート環境を構築できるためおすすめです。