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2021年1月以降使えなくなるAdobe Flashと互換ソフトウェア

   

かつて文字と静止画像の構成が一般的だったWEBに低容量でアニメーションを可能にしたAdobe Flashは爆発的に広がり、個人サイトから企業サイトに至るまでFlashが普及しました。

しかしネット回線の高速化とコーデックの性能向上によりストリーミング再生が一般的になると同時にAdobe Flashに脆弱性問題が指摘され、ついに2020年末をもってサポートが終了します。

Adobeだけでなく様々な企業や団体も脱Adobe Flashに向けてソフトウェアの仕様変更等を重ねてきたため多くのユーザーにも周知されているサポート終了ですが、依然としてFlashの再生需要はゼロにはなりません。

そのような背景からサポート終了後もFlashを再生する試みも始まっており注目され始めています。そこで今回は2021年1月以降使えなくなるAdobe Flashと互換ソフトウェアについてご紹介します。

2021年1月12日がAdobe Flash最後の日

サポート終了後の12日目である2021年1月12日になるとAdobe FlashプラグインがFlashの再生を拒絶し、サポート終了のWEBサイトへの誘導を行うようになります。

これ以降プラグインは機能を停止するため、最終バージョンのAdobe Flashプラグインを使うならパソコンの日付を戻す必要があります。

サポート終了が決まる以前のAdobe Flashプラグインを使う方法もありますが、公式のインストーラーは配布も終了しており非公式な配布元のインストーラーはウイルス感染などのリスクも高く危険です。

OSやブラウザもAdobe Flash終了に向けたアップデートの準備が進んでいる

2021年1月以降はMicrosoftだけでなく、GoogleやMozillaもAdobe Flashプラグインを有効かできなくなるアップデートを予定しています。

仮に古いAdobe Flashプラグインを強引にインストールしようとしてもブラウザやOSが拒絶するため、Flashを再生する環境を作ることは容易ではありません。

またソフトウェア内にAdobe Flashプラグインを内包しているサードパーティーのソフトウェアもプラグインがない状態へアップデートされる見込みです。

オープンソースでAdobe Flashを再生するソフトウェアが登場

あらゆる方面からAdobe Flashが再生できないようにアップデートの準備が進む中、Adobe純正のプラグインを使わずに互換ソフトウェアでFlashを再生する試みが始まっています。

現在ruffleという名称で開発が始まっているソフトウェアはFlashを変換して再生する方法を採用しており、Adobe Flash特有の脆弱性を克服すると同時に高いレスポンスを目指しています。

今は初期のFlashバージョンにしか対応していませんが、将来的にはほぼ全てのFlashが再生可能になるものとみられます。ruffleはWindowsにも対応しており、ブラウザにはアドオンとしてインストールされるためAdobe Flashプラグイン廃止用のアップデートの影響もありません。

Adobe Flashはインターネットアーカイブとしても重要な遺産

インターネット上のWEBサイトを収集・保存するインターネットアーカイブはネットの歴史を後世に残す事業として様々な団体が行っていますが、Adobe Flashもまた重要な遺産として保存・再生する試みが始まっています。

インターネットアーカイブ側でFlashを変換することでAdobe Flashプラグインなしで再生可能な状態ができあがっているアーカイブサイトもあり、ユーザーは安心して閲覧・再生できます。

まとめ

Adobe Flashは非常に古い技術のためサポート終了や再生不能にするためのアップデートはやむを得ない所ではありますが、かつて慣れ親しんだユーザーにとっては悲しい分かれです。

しかし開発中のAdobe Flash再生ソフトウェアのruffleやインターネットアーカイブという方法で再びFlashを目にすることが出来るようになる日も遠くなく、いつか昔を思い出しながらFlashを気軽に再生できるようになるものとみられます。

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