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なぜIntelは頻繁に大規模レイオフをやるのか
CPU業界の巨人であり常にトップをひた走る巨人「Intel」。実はこの巨大企業、頻繁にレイオフ(解雇)を行います。
私のイメージでは、2年に1度くらいの頻度で大規模なレイオフを行っていますね。なぜここまで頻繁にレイオフを行うのか。
今回はIntelが大規模レイオフを繰り返す理由について解説します。
Intelのレイオフの歴史
まず、過去10年ほどの間にIntelが行ったレイオフを振り返ってみましょう。
2014年
インテルは2014年に約5,000人の従業員を解雇することを発表しました。このレイオフは、全体の従業員数の約5%に相当します。
当時、PC市場が縮小し、モバイル市場での競争が激化していたことが背景にあります。インテルはこれに対抗するため、事業の再構築とコスト削減を進めました。
2016年
2016年には、12,000人の従業員が解放される大規模なレイオフが実施されました。これは、当時の従業員数の約11%に相当します。
IntelはPC市場からデータセンターやIoT(Internet of Things)への移行を決意するため、組織再編を進めました。新しい成長分野に注力するために、古いビジネスモデルからの脱却が求められました。
2018年
2018年には、数千人規模のレイオフが行われました。 正確な数は公表されず、大規模な人員削減が行われました。
Intelは製造プロセスの改善と効率化を目指し、特に製造部門で人員削減を行いました。これには、任天堂の10nmプロセス技術の遅延に対する対応が含まれています。
2020年4月
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響により、2020年にレイオフが発生しました。 特定的な人数は公表されることもなく、主に管理職やサポートスタッフが対象となりました。
パンデミックによる経済不安と市場の不確実性から、コスト削減と効率化を求めたレイオフとされています。
2022年5月
2022年には、再び数千人規模のレイオフが実施されました。主にデータセンターグループとセールス部門での削減が行われました。
2024年にも数千人規模のレイオフが
このように2年に1度のペースで大規模なレイオフを行っており、前回のレイオフからちょうど2年経過した2024年にも数千人規模のレイオフが計画されています。
具体的には2024年8月をめどに数千人が対象となるとのこと。低迷する収益と市場シェアの回復に向けて、資金調達を行うことが理由とされています。
これだけ頻繁にレイオフしていると、もはやアルバイトの首切りよりひどいですね。
なぜ大規模レイオフを繰り返すのか?
日本とは雇用環境が違うため、レイオフといってもそれほど重大な問題にならないのでしょう。
日本人の正社員を解雇するよりも圧倒的に簡単に解雇できるので、労働者も慣れっこになっている節があります。
また、テック系企業が大規模なレイオフを行うのは珍しくなく、Intelに限ったことではありません。
競争が激しく、市場がものすごい速度で変化するので、人員削減でコストカットするしかないでしょう。ちなみにIntelは常時10万人以上の従業員がおり、5000人減らしたところであまりダメージはありません。
超巨大企業だからこそできる荒業ですね。日本ではあまり耳にしない大規模レイオフですが、これだけレイオフしても安定的に製品を生み出せるのはさすがです。
最近は問題が山積みなIntelですが、これからも良いCPUを作ってほしいですね。