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SSDの容量増にHDD高速化、「StoreMI」とは

   

SSDの容量を増やすには予算が足りず、かといって安価なHDDでは速度に不安がある……。こういったストレージのジレンマを解決する仕組みが「X470チップセット」に搭載されていることをご存じですか?

X470搭載のストレージ高速化技術「StoreMI」を使えば、ストレージの悩みを一挙の解決できるかもしれないのです。

AMDのストレージ高速技術「StoreMI」とは?

AMDの新チップセット「X470」に搭載されている「StoreMI」は、PCユーザーのストレージに関する悩みを解消してくれる技術です。

以下、簡単に概要を紹介します。

StoreMIとは

  • 高速小容量なストレージ(SSD)と低速大容量なストレージ(HDD)を結合し、アクセス速度を高める
  • 起動ドライブのみならず、データドライブ(OSがインストールされていないDドライブなど)も高速化可能
  • キャッシュとして使えるSSDは256GBまで
  • 最大2GBのメモリをキャッシュとして使用可能

例えばStoreMIを使って「SSD120GB+HDD1TB」という構成を高速化する場合ならば、「SSDをキャッシュとして使用し、HDDのアクセス速度を高める」ことが可能です。

また、「SSDの容量が不足しているため、HDDの余剰分を有効活用しつつ、高速なアクセスを維持する」という「実質的なSSDの容量増」を果たすこともできます。

2019年時点では、ストレージとしてSSDが主流になっているものの、容量単価を考えればHDDを完全に撤廃することは難しいでしょう。TB級の容量を必要とするシーンでは、まだまだHDDが重宝されているからです。

ちなみにStoreMIでは、「SATA SSD+NVMe SSD+HDD」の組み合わせも可能で、現存する3種のストレージ全てをフル活用して無駄なく高速化を達成できます。

起動するたびに高速になっていく

StoreMIでは何度かアプリを起動し、よく使われるデータを覚えさせることで、リード・ライト性能が向上していきます。

SSDとHDDを結合してから初めての起動では、HDDとそれほど性能が変わりません。しかし、2回、3回と繰り返すことで徐々にアクセス速度が向上し、おおむね5回程度でSSDと同等の速度に達するようです。

ちなみにゲーム起動時間も顕著に短くなり、PUBGの初回起動では「56秒」だったものが、2回目には38秒、5回目には29秒弱まで短縮されるという結果も出ています。

「結合の解除」も自由自在

前述したようにStoreMIは、「SSDとHDDを一つのドライブにする(結合する)」ことで高速化を行いますが、これを解除することもできます。

ただし、解除のデータは「容量が多く速度が遅いドライブ(HDD)」に残るため、注意が必要です。結合前はSSDに格納されていたデータがHDDに移るわけですね。特にOSの扱いには要注意ですね。SSDにOSをインストールして起動ドライブ化⇒StoreMIで結合⇒解除という手順を踏むと、OSはHDDに移っています。

強制的にOSがストレージ間を移動するため、知らずに解除すると驚くかもしれません。データ移動中でもPCは使用できるため、特別な不便はないようです。

StoreMIは本来約20ドルの有償ソフトウェアであったものを、AMDがライセンス契約で無償化したツールです。X470チップセット搭載マザーを購入した暁には、是非一度ためしてみてください。ちなみにStoreMI自体はこちらからDLできます。

https://www.amd.com/ja/technologies/store-mi

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